太陽光発電 比較の見せ所

太陽光発電 比較の見せ所

欧米では原子力エネルギーに対して、不用意な普及、特に発展途上国における安全性維持、核廃棄物処理管理、それにもまして核拡散が強く懸念されている。 これも先後進国格差に触れる政治性の強い地域性の議論になりがちであるが、CO2削減策としての位置づけと課題を明確にしてその問題点を解決する方向の議論が必要であろう。
いずれにしても上記のオプションのうち、単独ですべての需要を満たす策は存在しないので地域の条件に応じて適当なオプションを用いて全体として最適な役割分担が必要である。 世界的なコンセンサスを得て最適戦略をこのように最大限の努力をすればCO2排出の削減、ひいては温暖化の防止は、技術的、物理的には可能だとしても、これを実現するための経済的可能性、あるいはこれを促進する政策手段に対する世界的なコンセンサスがとれるかどうかは大きな問題である。
現在のエネルギー資源利用体系が現状の経済的枠組みにおける合理的行動の結果とすれば、これを変革するには経済勘定を変革しないと不可能であり、これはさらにエネルギー資源問題、気候変動問題の影響、被害の算定、状況把握によってその不経済を内生化することによってはじめて可能となる。 従来の環境問題のように被害の顕在化を待ってからでは削減対策は手遅れとなり、また影響が拡大すれば適応策にもよけいなコストと資源消費が課せられる。
少しでも早く全世界的な対応をとるためのコンセンサスを得て実現するためにも、現象を把握(モニターリング)することはきわめて重要である。 またこのような正確な現状把握に基づいて、削減策と適応策の可能解からその時点の条件で最適な解を随時再検討して進めることも必要である。
実際、現在IPCC等では理想的な排出抑制から現状を認めた適応策への移行を意識した議論に重点が移りつつある様子である。 いずれにしろ長期的には最終的な解決である持続的、CO2ゼロ排出のエネルギーシステム構築を目指した転換の準備が必要である。
コストの高い再生可能資源利用も最終的にこれが実現されれば経済規模は拡大することになるが、低コストの化石燃料が存在するときにそれとの競合を回避しつつ、経済的かつ資源制約のなかで具体的に実現してゆくことが要請される。 前者は炭素税などの新エネ促進とCO2排出の環境影響の内生化で対応することになろうが、その具体的移行過程をどう計画し、実現するかが最大の問題である。
特に地域性、時間的最適性を考えて超長期的目標を設定した最適戦略を検討、しかも実現することが必要である。 新エネルギーは当面安価な化石燃料に比して資源投入量、したがってコストも相当程度増加するので、化石燃料が使える聞にインフラ整備などの準備を行うことが必要であるが、よほどしつかりした使い分けを行わないとコストの極端に異なるエネルギーは価格競争力もなく共存できなぃ。

超長期的なモデルなどでその移行を含めた転換可能解を探る試みも多いが、現実にどうやって大規模な転換を進めるかはきわめて複雑で困難な問題である。 政策的課題も多く、特に短期的な経済成長を優先する途上国を土俵に上げることは最も緊急、かつ困難な課題である。
現在期待されているCDMなども付属書I以外に削減目標がないまま進めても、将来的に格差が縮む場合には現在の途上国が主要なCO2排出源となるため、長期的にはあまり効果がないことが長期モデルから示されている。 このような問題を正しくとらえて効率的な対応をとるために長期的な視点と具体的な戦略を念頭においたシナリオ分析が必要であって、これらの本質と現状を正確に理解したうえで効果的、かつ現実的な議論が進められることを期待したい。
温暖化防止のむずかしさ、温暖化の状況や温暖化対策についての分析をテーマとする、国連環境計画と世界気象機関が共催する政府間パネル。 九0年の第一次報告書は気候変動枠組み条約成立の推進力となった。
一九九二年にブラジルのリオデジャネイロで開かれた「地球サミット(環境と開発に関する国連会議)」。 国連が世界各国や産業団体、市民団体に呼びかけて一八0か国の代表が集まった。
正式名称は「気候変動に関する国際連合枠組み条約」。 主要先進国に、九0年代末までにCO2等の排出量を九0年レベルに戻すことを求めている。
しかし、二000年以降の取組みについては不十分とされ、九七年、C0P3で京都議定書が採択された。 C0P3(京都会議)で締結した京都議定書付属書Iに記載された諸国。
主として0ECD諸国でCO2排出抑制の対象国。 近年、製品の環境影響、エネルギー収支などを評価する手段としていわゆるLCA(生涯サイクル評価)が注目を集めている。
近視眼的な評価でなく製品などの生涯にわたる評価が必要であるという考えであるが、これは自然エネルギー利用に特に必要である。 自然エネルギーは基本的に運転エネルギーはゼロとなるので、その時点でみれば明白に好ましいものとなるが、その設備、資本、素材生産にどの程度のエネルギーを食うかが最も問題となる。
評価項目は環境影響全般を対象とするが、この文脈ではCO2発生が重要である。 また将来の持続的発展を考えようというときにはどの程度のエネルギー収支になっているかも重要であるが、これは上述のエネルギー収支分析にほかならない。

CO2排出抑制策は一般にコストアップとなるが、温暖化が起きない場合、結果的に資源、資金の浪費となって後悔することになる。 温暖化が起きなくても後悔しなくてすむような対策を「ノーリグレット策」と呼んでいる。
バイオマスは燃焼時CO2を発生するが、これはその前に空気中のCO2を固定したものであることからCO2ゼロ排出(中立)と考える。 一般にこの種の計算では電力エネルギーはその発電効率を考慮して等価な熱エネルギーの三倍と換算するので注意が必要である。
電力から抵抗加熱で熱エネルギーを取り出す場合にはこれは過大評価となるが、ヒートポンプを利用する場合にはそれ以上の効果もあるので、これも状況と利用対象による。 なおスペインは所得が世界平均の二・八倍、エネルギー消費で一・六倍であって、エネルギー効率のよい国である。
筆者が一0年ほど前に参加したアメリカの対策に関する会合で、スペインの水準を将来の世界平均の目標としたらどうなるかという興味のある議論(スペイン・シナリオと称していた)が展開された。 もっともスペインは観光に依存し、またヨーロッパではきわめて温暖な地域のために世界中がこれと同じ条件では生活できないということのようであるが、目標として参考になる数値と思われる。
現在の計算によればそのEPT(エネルギーペイパックタイム)はB0S(システム収支)を入れても二年程度が期待できると考えられている。 寿命が二0年とすればこれは一0%の収支になり、エネルギー生産のための資源消費、必要投資なども五倍必要となる。
将来の需要増を考慮すればこれは二五倍の増加を意味する。 財団法人日本エネルギー経済研究所副部長4章石油はいつまでもつか石油の可採年数はなぜ減らないか実際には減らない可採年数一九七二年のローマクラブの報告書は地球のさまざまな限界に関して警鐘を鳴らしたが、「この時点から石油資源が三0年程度しかもたない」という指摘も、その大きな警鐘の一つであった。
翌七三年一0月、第四次中東戦争の支援を目的とするアラブ石油輸出国機構(0APEC)加盟国の石油禁輸によって、第一次石油危機が勃発した。

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